Opt Technologies Magazine

オプトテクノロジーズ 公式Webマガジン

2023年 Opt Technologies の振り返りと2024年に向けて

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今年もあっという間に年末を迎えてしまいました。毎年恒例のOpt Technologiesの振り返りと、2023年に向けた展望を書き起こしました。

データテクノロジー開発部でエンジニアマネージャーをしている 野口智弘 です。
ちなみにX(Twitter)は現在はほとんど投稿していませんが、AWSやGCPに障害が発生していそうなときは重要な情報ソースだと思っています。イーロン・マスクさん助かります。

2023年はエンジニアにとってホットなトピックスといえば生成AIでしょうか。
この一年で弊社内でも活用が進んでいますが、来年以降はそういうレベルではなく当たり前すぎて活用しているという意識も薄くなっていくのだろうなと感じています。
弊社のほとんどのエンジニアはGitHub Copilotを日常的に活用していますし、つい最近はGoogleのDuet AIも公開されたり、各社から様々なツール・サービスがリリースされ、エンジニアを含めあらゆる人の生産性向上が加速することが期待されます。

さて、Opt Technologiesも様々な出来事がありましたので1年を振り返ろうと思います。

なお、昨年度のものは にあります。

2023年にやったこと

外向け活動

エンジニア向けイベント

今年は、3月に4回目となった「関数型プログラミング(仮)の会」を、4月と7月に「AI/ML Tech Night」を開催しました。いずれも100〜200名程度の参加者があり、とても盛況でした。ありがとうございました。
AI/ML Tech Nightは時代の潮流を反映したもので、弊社のAIチームのメンバーも登壇させていただきました。

業務で忙しい中、運営してくれているメンバーに感謝しています。

関連リンク

タガヤス

東北地方のIT企業様と共催の地域密着型イベント企画「タガヤス」も定期的に開催しています。
今年は計4回の開催となり、当社は2月にAWS re:Inventをテーマに主催しました。このイベントは、当社エンジニアがAWS re:Invent 2022に参加したことのレポートになっております。
タガヤスの運営におきましても、共催の企業様、並びに運営メンバーに感謝申し上げます。

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Tech Magazine

記事数の推移

  • 2020年 16記事
  • 2021年 13記事
  • 2022年 31記事
  • 2023年 25記事見込み(本記事含む)

去年と今年の記事数が増えているのは運営チームの努力と調整の賜物です。
私は筆不精なので何度もお尻を叩かれていますが、運営チームの皆さんは本当によく頑張ってくれていて助けられています。改めて感謝申し上げます。
(来年はもっと書きますごめんなさい)

本Tech Magazineの運営を主導してこられた箕輪さん(@natsuume)による振り返り記事はこちら

カンファレンス等スポンサー

今年のカンファレンスは、去年までと異なり、全てオフライン開催となりました。
弊社から協賛させていただいたカンファレンス等は以下となります。

内向け活動

新卒研修

新卒研修が終わったとき、「認証認可を組み込んだ簡単なサービスを作ってデプロイできる」という目標を立て、そこに向けてプログラムを用意して研修を実施しました。エンジニアの新卒研修全体としてはハッカソンも含めて37日間のボリュームでした。
研修後の振り返りでは概ね好感触でしたが、来年の研修はさらに内容をブラッシュアップさせていきたいと考えています。

下記は研修プログラミングの一覧です。

  • Introduction, セットアップ
  • インターネット・Web入門
  • バージョン管理入門
  • プログラミング入門
  • ローコード・ノーコード入門
  • データベース入門
  • クラウドインフラ入門
  • Web API開発入門
  • SPA開発入門
  • Webアプリケーション開発実践
  • Slackデータ活用ハッカソン

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Tech Compassの策定と浸透

今年はエンジニア組織のビジョンを再定義し、私達がどのような価値観を大事にするのかということを改めて明確にしました。
これらをまとめあげる過程では日常的に関わりの薄いメンバーと各部長がナナメ1on1を通じて感想や意見などを会話して、それらをもとにさらに内容を練り上げていったため、時間はかかりましたが結果として納得感の高いものになりました。
それらはTech Compass(羅針盤)としてまとめられ、簡潔に記述すると下記のようになっています。

変化に適応するエンジニア組織へ Opt Technologiesの "ABC"

  • Agile (アジャイル)
    • 不確実性を前提にアジャイルに意思決定を繰り返す
  • Biz-oriented (ビジネス指向)
    • 事業、会社、社会に自ら関わり価値を生み出す
  • Collaborative (協調的)
    • 自律・分散的でありながら協調的な組織/システムへ

そしてそれぞれの実践例を評価制度にも組み込みました。来年からは名実ともにTech Compassで指し示した方針に向かう組織となるよう運営していきたいと思っています。

社内勉強会

社内勉強会は隔週1時間で開催を続けています。
去年から発表者は持ち回り制になっていましたが、今年からは発表の延期は可能としながらも原則として辞退は不可としました。
リモートワークを続けている我々にとって、社内勉強会はチームの垣根を越えた交流の場として関係性の質を高めるために重要であると考えています。
発表者の負担を軽減するために発表の内容に制約は設けておらず、去年に引き続き多種多様なテーマで発表が行われました。

  • OpenID ConnectとAWS Security Token Service入門
  • WBCを楽しもう
  • 誰でもできるPowerAutomateで自動化
  • ゲーム理論入門
  • ChatGPT関連のsomething
  • 利用スポーツジムが4店舗目になったのでそれぞれについて語りたい
  • Git再入門
  • カピバラTokから学ぶ若者のスラング英語
  • ミュージックアカデミー(ギター課) 体験入学
  • インタフェースデザインの心理学
  • GitHub Copilot の使い方
  • ActivityPubとFediverse
  • Zaim API使って家計簿遊び or Chunithmを題材に譜面研究とは
  • tool-install-guide詳解: 自分にとって快適な開発環境を見つけよう
  • お前んちのルータの話
  • VRプラットフォーム(メタバースではない)の話
  • 新卒研修「Webアプリケーション開発実践」
  • しくじり先生 ~俺みたいになるな!!~
  • 「おもむろに」の誤用を指摘「させていただきます」
  • 整数版仕事算の線形計算量アルゴリズム
  • 折り紙の世界 技術編
  • 最近作っているものの紹介
  • Cloudflareの紹介
  • ゲームとスプシと私
  • リテンションレートの確率モデル
  • 自作 PC の紹介
  • Instagram Graph APIを試してみよう
  • StableDiffusion&XLでAI術師を目指してみた話
  • Yahooタグマネージャーサービス終了にまつわる話
  • Practical Phonetics (実践音声学)
  • 深層学習のDefine xxx Runとライブラリの話
  • 「SCRUM BOOT CAMP THE BOOK【増補改訂版】 スクラムチームではじめるアジャイル開発」を読んで
  • 懇親会等で使える ボードゲーム10選
  • LLM活用における業務要件の検討
  • 続「SCRUM BOOT CAMP THE BOOK【増補改訂版】 スクラムチームではじめるアジャイル開発」を読んで
  • (とある社内プロダクトの)アーキテクチャ解説 (ARCHITECTURE.md)
  • ライブラリOS
  • 『Team Geek』再訪
  • プラモ作り入門

採用

中途の採用市場は引き続き厳しい状況が続いてるという所感です。
Opt Technologiesはどちらかというと新卒採用に力を入れています。
今後は新卒が中堅〜ベテランになっていく成長プロセスを今以上に手厚くサポートしていくことが求められると思っており、来年からはそこにも注力していきたいと考えています。

2023年のOpt Technologiesを取り巻く変化

エンジニア組織であるOpt Technologiesを取り巻く環境にも様々な変化がありましたので、それらについても振り返ります。

マーケティング・アセット本部への再編

去年まで、オプトの開発部署は2つの本部に分かれていました。主には社内向けと社外向けという括りで分かれていたのですが、今年からはマーケティング・アセット本部という新しい本部が設立され、開発部署は数年振りに1つの本部に統合されました。

新本部での組織醸成

新本部において、ビジネス部署を含めた組織醸成プロジェクトがいくつかスタートしました。大きくは下記の3つです。

  • Slack活用
  • 1on1ブラッシュアップ
  • オフライン出社

Slack活用

Slackは、弊社においてはコミュニケーションツールとしては最重要のツールです。
この取り組みはSlackがオフィスであるという意識を持って、最大限に活用し活性化させることを目的としたものでした。
Tech-Observatoryという仕組みを構築してSlackのデータをDWHに集約して活用できる状態にし、活性化の度合いを可視化することを組織醸成のKPIとした結果、Slackのリアクションが活発化してメッセージを発信する側・リアクションする側それぞれに活性化が見られました。
今年は私達が所属する本部に閉じた取り組みでしたが、来年以降は全社に展開しても良いのではないかと思っています。

1on1ブラッシュアップ

1on1はマネージャーとメンバーのコミュニケーション手段として一般に広く認知されているものです。
弊社はリモートワーク比率が高いため、うっかりするとコミュニケーションがチーム内に閉じてしまいがちです。そのような状態が続くことはメンバーのモチベーションや組織の長期視点での成長にとってマイナスになると考え、マネージャーとメンバー以外のナナメの関係性を構築するための施策(ナナメ1on1)を推進しました。
この取り組みはメンバー視点でもマネージャー視点でも新たな気付きや発見が多く、今後も継続していきたいと考えています。

オフライン出社

去年まで、弊社は原則フルリモートワークでした。
GAFAMを代表として世界的にオフライン出社を推奨する動きがあり、新本部においても慎重に議論と検討を重ね、今年からは月1回のオフライン出社を原則とすることにしました。
フルリモートワークの働き方に慣れて自宅の環境をとことん高めたメンバー、遠方勤務者、事情があって出社しづらいメンバー、出社することで仕事がやりやすくなるメンバー、組織のパフォーマンスを引き上げたいと考えるマネージャーなど、様々な視点からの様々な意見があり、全員が納得するような形での意思決定は本当に難しかったのですが、1年が経った今では、月1回のオフライン出社は多くのメンバーがポジティブに受け止めるに至りました。
今後も最適なハイブリッドワークのあり方を模索していくことになると思いますが、これは私達に限らず、世の多くの組織がこれからも試行錯誤を重ねていく社会的なテーマなのだろうと思っています。

最後に〜2024年に向けて

来年は、 にあるとおり、デジタルホールディングスグループの連結子会社が再編されます。それぞれの連結子会社にエンジニア組織がありますので、新生オプトにおけるエンジニア組織がどうなっていくか、どうなっていくべきか、といったことに向き合っていくことになるのでしょう。
元々弊社はこういった変化が多い組織なので変化への適応には慣れている人が多いと思いますが、今回は特に大きな変化になるので、大いに楽しんでいきたいと思っています。

今年も一年ありがとうございました。それでは良いお年を。

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