2023年4月14日に開催された「AI/ML Tech Night」のイベントレポートをお届けします。
あいさつ
こんにちは。AIソリューション開発部の岩田です。2023年4月14日に開催された「AI/ML Tech Night」のイベントレポートをお届けします。
AI/ML Tech Night とは
昨今の変化の激しいAI関係の情報やAI技術の検証結果などを共有する会です。社内でAI関係の勉強会をやる流れから、せっかくなのでオープンにやろうということで社外イベントとなりました。 発表内容は、AIに関連した話題であればなんでもOKと幅広く設定しています。例えば、注目ニュースの深堀り、論文紹介、AI技術の紹介など、やってみた系などの発表を想定しています。 今回は、イベント開催時期がChatGPTが流行り出していたため、全ての発表がChatGPTに関係する内容でした（実は、イベントページの概要はChatGPTから出力した文章をもとに作成しました）。イベントページ公開直後からたくさんの参加登録をいただき、最終的には100人を超える規模にまで伸びて、この分野の注目度が伺える様子でした。
イベント内容
今回は4つの発表がありました。以下に簡単に発表内応を紹介します。
発表1: ChatGPTにアイオワギャンブリング課題をやってもらった
OpenAIが発表した対話型AIのChatGPTにアイオワギャンブリングという選択課題を課してみたという発表でした。アイオワギャンブリング課題とは、4つのデッキからカードを一枚選び書かれた利益をゲットするというゲームを利益が最大になるように繰り返し行わせ、デッキを選ぶ方策を学習していく様子を評価する心理実験です。発表では、実際にChatGPTにアイオワギャンブリング課題を課した結果を用いて、ChatGPTの価値基準や学習の素早さについて推定をしていました。ChatGPT（GPT-4）では、デタラメな選択ではなく尤もそうな理由とともにデッキを選択している様子が発表されていました。
発表2: GPT-4テクニカルレポートの熟読？深読み？
OpenAIがGPT-4を公開した際に発表したテクニカルレポートを読み解く発表でした。このテクニカルレポートは、100ページにも及ぶ大ボリュームで様々な側面での検証結果が述べられているのですが、確信に迫る言及がない印象で、発表では様々な考察を交えてそこを取り上げていました。ChatGPTがこれだけ話題に上がっている今だからこそ、できることできないことや開発者の意図を把握することは必要だと考えさせられる発表でした。
発表3: GPT3.5とGPT-4の性能を比較してみた
ChatGPTなどの大規模言語モデルに至るまでの変遷の紹介やGPT-3.5とGPT-4の性能差を実際の対話の様子を交えて紹介していました。また、プロンプトの与え方によって回答がどの様に変わるのかも言及されていました。さらに、質問の内容や分野によっては精度が異なるということや、GPT-3.5からGPT-4にかけて性能向上（特に文章や文脈把握能力、感情理解)について述べていました。
発表4: ChatGPTチャレンジについて
データ分析コンペティションプラットフォームSIGNATEにおいて開催されていたChatGPTを活用したコンペティション「ChatGPTチャレンジ」について紹介していただきました。またコンペティションだけではなく、ChatGPTをとりまく社会の動向などについても触れられており、発表者の方の期待感や興奮がとても伝わる内容でした。ChatGPTチャレンジは、従来のデータ分析コンペティションとは異なり、ツイッター上での反応をもとに入賞者が決定される点がとても印象的でした。
LT枠
CRAIS for Text（ChatGPT ✕ 広告効果予測AI）について
LT枠では、弊社の直近のAI活用プロダクトである「CRAIS for Text」のデモを披露していただきました。エンジニアのイベント参加者が多かったためか、技術的な質問が挙がったりと盛り上がる一面もありました。
おわりに
登壇者・参加者の皆様のおかげで、AI/ML Tech Nightも盛況のうちに幕を閉じました。イベント後の懇親会もChatGPTに関連する話題で盛り上がりました。ChatGPTに限らずAI技術は加速的な発展の真っ最中であり、定期的に今回の様なイベントを開催できたらと考えています。
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